純愛 昼顔

『昼顔』を観てきた。

この歳になると、幾度の経験を経て今があるのは隠すことはない。
断片でも共感したり胸が苦しくなったり思い出したりしながら観ていた。
不倫を肯定はしないけれど、いつしか否定もしなくなった。
それは余所事だからではなく、悲しくもそんな恋愛も存在することを、嫌という程知ってしまった。
本気で愛してしまったなら、もう止められないスパイラルに堕ちていくことを私はいつ知ったのだろう。

なんて切ないこの話は、絶対純愛とは呼べないとそう思って観ていたのに

こんなにも純愛な二人は他に知らない。
絶対に泣かないと決めていた私でさえ、吸い込まれていく。
女性ひとりで来ている人が多かった。
そして涙した理由をそれぞれ秘めるのだろう。
エンドロールが終わるまでに席を立つ人は数える程度だった。

 

 

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