コトコトコトコトと  2009.01月

石油ストーブの上で、コトコトコトコトと鍋の中で煮物が出来上がってくる。
冬の間だけのその風景は、私が小さい頃に見た懐かしい実家のそれと同じ。
祖母に習った煮物は、まるで味が追いつかないけれど
私の料理の中には確かに祖母の味は生きてる。



今夜はコドモタチは夕食は要らない。
私もすでにひとりで済ませている。
この煮物は、明日の朝には味が染みて、コドモタチの栄養になる。

それが嬉しくて、何度も味を確かめながら
コトコトコトコトと音を立てるお鍋の側で
まったりと眠くなる。
犬が寝息を立てている。

幸せだ。