幼稚園児の音楽

小さな小さな手で弾く、たどたどしくもぴょんぴょん跳ねるpianoの音は
どんな名曲を持ってきたって敵わない。
彼女が、車から流れるYANCYの音に憧れたって
その人だってきっと彼女の即席には敵わない。


「さしすせそ」が「たちつてと」になったって
「もーもたろたんももたろたんっ」って歌ったって
やがて、いつのまにか背伸びして、たちつてとが言えるようになりJAZZを口ずさむようになったって。
歌い終わったら必ず爆笑する幼稚園児の歌は、洋楽を歌う西村圭策だって敵わない。


指が届かないのに、音だけはいっちょまえに鳴るのは、きっと心がピュア過ぎるから。
ママがどうして音が出ないのか不思議な顔。そして誇らしげに吹き方を教えちゃったりする。
そんな彼女の篠笛は、篠笛奏者Yasuさんだって敵わない。

 

小さな子供が奏でる音楽が眩しい。
未来も可能性も全部ひっくるめて
敵なしの勢いで覚えていく。
ただ楽しい を置き忘れたオトナ達が
両手を上げて降参だよ。