リアル姉
その日は雨が降っていました。
あなたの思いが伝わってくるかのように。
あなたの気持ちが暗い夜の空をつたって
雨となって私のところまで届きました。
ワイパーでぬぐってもぬぐっても またポトポトと
落ちては流れる雨粒も
前を走りゆくバンから巻き上がる水しぶきも
雨で濡れ光る夜のアスファルトも
くもりガラスの向こうにぼんやり見える赤信号も
遠い空の向こうから あなたが知らせているような
そんな日も暮れた雨の帰り道でした。
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『雨もいつかはあがる。
強く叩きつけるようなどしゃ降りの雨も いつかは
おとなしく優しい雨にかわる。
だから
ひとしきり降ったら
また穏やかな時が訪れる。
太陽や青空がはげましてくれる 元気づけてくれる。
そしてさわさわと吹く風に 私の思いをのせたら
いつか あなたのもとへ届くかな。 』
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ちょっと弱音を吐いた私に
泣くという事を知らない私に
甘える事ができない私に
ひとりでこらえてる私に
それでもちょっと苦しいと言った私に
彼女はこんな言葉をくれた。
なんで心号泣なのがわかるんだろう。
ちょっと心に緩やかな風が吹いた。
大きく深呼吸をした。
うん、明日も頑張れる。