リアル姉

その日は雨が降っていました。

あなたの思いが伝わってくるかのように。

あなたの気持ちが暗い夜の空をつたって
雨となって私のところまで届きました。

ワイパーでぬぐってもぬぐっても またポトポトと
落ちては流れる雨粒も

前を走りゆくバンから巻き上がる水しぶきも

雨で濡れ光る夜のアスファルト

くもりガラスの向こうにぼんやり見える赤信号も

遠い空の向こうから あなたが知らせているような
そんな日も暮れた雨の帰り道でした。

 

 

*********************************
『雨もいつかはあがる。

強く叩きつけるようなどしゃ降りの雨も いつかは
おとなしく優しい雨にかわる。

だから

ひとしきり降ったら

また穏やかな時が訪れる。

太陽や青空がはげましてくれる 元気づけてくれる。

そしてさわさわと吹く風に 私の思いをのせたら
いつか あなたのもとへ届くかな。 』

*****************************
   ↑
ちょっと弱音を吐いた私に
泣くという事を知らない私に
甘える事ができない私に
ひとりでこらえてる私に
それでもちょっと苦しいと言った私に

彼女はこんな言葉をくれた。


なんで心号泣なのがわかるんだろう。
ちょっと心に緩やかな風が吹いた。

大きく深呼吸をした。
うん、明日も頑張れる。